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人生・生き方にまつわる名言

安岡正篤

自分に反るということは、心に反ることだ。
心に反って考えると、人は窮することはない。

出典・参考・引用
安岡正篤「知命と立命」p257
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安岡正篤

王陽明と聾唖者の筆談の話を交えてこう言っている。
これは非常に我々を教えるね。
凡人は不幸にして目が見え、耳が聞こえ、口が言えるものだから、失敗ばかりする。
ということを考えれば、くだらん人間は聾唖者になったほうがよほど救われるかもしれない。
人間の救いというものは、どんなところにあるかわからない。
こうして人間が自分に反る。
自分に反るということは、心に反ることだ。
心に反って考えると、人は窮することはない。
世は治まらないことはない。
文明は滅びることはない。
ところが心が自分に反らない。
自分を棚に上げてしまう、外にばかり向かう。
そこからいろいろ問題が起こってくる。
特に己に反らぬ、心に反らぬ、心を無視する、心にそむく。
これは人類を直ちに邪悪に導く。
ようやくこの頃、そういうところに眼が刮いてきた人が増えてきましたが、今までは明の勢いというもので暗まされていた。

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