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ガンジー

精神の力は常に前進してやまないし、終わりがない。
もし完全に開花すれば、それはこの世界における征服すべからざる力となろう。

出典・参考・引用

中央公論社「世界の名著63ガンジー・ネルー」p7、パリジャン1946年2月10日「原子力戦争」

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世界の名著63ガンジー・ネルー

世界に激変が起こった。
それでもなお私は、真実と非暴力とを信奉し続けていられただろうか。
原子爆弾は私の信仰を爆破してしまわなかっただろうか。
それは爆破されなかった。
それのみではない、真実と非暴力というこの双生児が、世界における最も強大な力であることが、いっそう明らかになった。
その前には原子爆弾もかたなしである。
二つの相反する、まったく種類を異にした力がある。
一方は道徳的な精神の力であり、他方は物理的な物質の力である。
前者が後者よりすぐれていることは比べるまでもない。
他方にはその本性上に終わりがあるが、一方の精神の力は常に前進してやまないし、終わりがない。
もし完全に開花すれば、それはこの世界における征服すべからざる力となろう。
こう言ったからといって、私は、とりたてて目新しいことを述べたわけではない。
ただ、真実の証人となったにすぎない。
なお、精神の優れた力は皮膚の色になんら関係なく、男にも女にも、子供にも、あらゆる人々のなかに宿っているということをつけ加えておきたい。
ただ多くの人々においては、それが休眠状態にあるというだけのことであって、思慮分別をもった訓練によって休眠から目覚めさせることが可能である。
さらに私は、この真実を認め、この真実を実現するためにそれ相応の努力を払わなければ、自己破滅からの逃げ道はどこにもないと言いたい。