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ニーチェ

すべての行動者は、その行動が実際に愛される値打ち以上に、無限に、はるかに彼の行動を愛する。
そして最善の行為はこのような過剰な愛のうちに生起する。

出典・参考・引用

世界文学大系42「ニーチェ」（生に対する歴史の利害について - 第二反時代的考察）p314

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ニーチェ

行動する者はつねに没良心であるとは、ゲーテの言葉であるが、行動者はまた常に没知識でもあるのだ。
彼は一事をなすために、たいがいのことは忘れてしまう。
彼は自己の背後にあるものに対しては不公正であって、彼の知る正義といえばただ一つ、いま生まれ出ずべきものの正義だけなのだ。
こうしてすべての行動者は、その行動が実際に愛される値打ち以上に、無限に、はるかに彼の行動を愛する。
そして最善の行為はこのような過剰な愛のうちに生起するのだ。
たとえその行為の価値がその他の点でどれほど計測を絶して大きかろうとも、とにもかくにもこうした愛には値しなかったに違いないのである。