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ニーチェ
みずからそれであるか、それでないかである。
偉大な詩人は、かれの現実からのみ創造する。
- 出典・参考・引用
- 世界文学大系42「ニーチェ」(この人を見よ-いかにしてひとは自己自身となるか)p372-373
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この人を見よ
私がシェークスピアに対する自分の最高方式を求めるとき、それは、かれがシーザーという典型を構想したということに尽きる。
ああしたものは想像できるものではない、みずからそれであるか、それでないかである。
偉大な詩人は、かれの現実からのみ創造する。
後になるともはや自分の作品に堪えられなくなるくらいに。
私は私の「ツァラトゥストラ」をのぞくことがあると、こみあげる咽び泣きを押さえきれなくて、ものの半時も部屋の中を行ったり来たりする。
私はシェークスピア以上に悲痛な読物を知らない。
こんなにまで道化になることを必要とする人間は、どんなに苦しんだことだろう。
ハムレットがおわかりになるか?
狂気にさせるのは、疑惑ではない、確実さなのだ。
だが、そう感ずるためには、人は深く、深淵で、哲学者でなくてはならない。
われわれはみな真実を恐れている。
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