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キルケゴール
彼は別の人間になろうなどという欲望を感じないし、またそういう欲望を偉大なこととはけっして見なさない。
ただ賤しい人達だけが自分自身を忘れて、何か新しいものになるのである。
- 出典・参考・引用
- 世界文学大系「キルケゴール」p151
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キルケゴール
彼は全体を忘れるであろうか?
というのは、ここにもまた一種の集中があるからである。
忘れはしない!
騎士は自分自身に矛盾することはないからである。
しかるに自己の生活の全内容を忘れながら、しかも同一人でありつづけるというのは、矛盾である。
彼は別の人間になろうなどという欲望を感じないし、またそういう欲望を偉大なこととはけっして見なさない。
ただ賤しい人達だけが自分自身を忘れて、何か新しいものになるのである。
たとえば、蝶はかつて毛虫であったことを忘れている、おそらくまた、自分が蝶であることをすっかり忘れてしまって、魚になることができるかもしれない。
より深い性質の人達は、けっして自分自身を忘れず、またかつてあったとは違ったものになることもけっしてない。
したがって、騎士はすべてを記憶しているであろう。
しかしこの記憶はまさしく苦痛である。
しかしそれにもかかわらず、彼は無限の諦めにおいて人世と和解している。
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