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キルケゴール
信仰なくして神を愛する者は自己自身を反省し、信じて神を愛する者は神を反省する。
- 出典・参考・引用
- 世界文学大系「キルケゴール」p146
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キルケゴール
続けて次のように記されている。
「このような頂点にアブラハムは立っている。
彼の視界から没する最後の段階は、無限の諦めである。
彼は本当に一歩を進めて信仰に達するのだ。
なぜかというに、すべての信仰の戯画、たとえば、急ぐこともあるまいとか、取り越し苦労をしてもつまらない、とかと考えるあのなさけない、いいかげんな呑気さ、どうなることか将来のことはわからないとか、やっぱりそういうことになるかもしれない、とかというあのあわれな期待、こうした信仰の戯画は、この惨めな人世を住み家とするもので、無限の諦めはすでにそれらを無限に軽蔑し去っているのである。
アブラハムを理解することは私にはできない。
ある意味においては、私は驚嘆することしか彼から学ぶことができない。
あの物語の結末を考えてみて、その感動によって信仰に導かれるなどと自惚れる者があったら、その人は自分自身を欺き、神の手から信仰の第一の運動を搾取しようとする者だ、逆説から世渡りの知恵を吸おうとする者だ。」