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安岡正篤
現代の一つの最も深刻な問題は、人間が外にばかり目を奪われ、心を奪われてしまって、自分というもの、内面生活というものを見失いがちなことである。
そこにあらゆる失敗、罪悪が生じてきている。
- 出典・参考・引用
- 安岡正篤「知命と立命」p153
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安岡正篤
安岡正篤氏は続けてこう述べている。
自分で自分に反る。
例えばつまずいてけがをした。
「こん畜生!」といって石を蹴る人間がる、そういうのはつまらない人間である。
つまずいた時「ああうっかりしていた。おれもまだいけないぞ」と反省する。
例えば武道の達人だったら、つまずいてひっくり返るとかいうことは決してしない。
物につまずいてひっくり返るなんて、これは迂闊のいたすところだ。
修行未熟のいたすところだ。
だからそういう時には、「しまった。おれもうっかりしておった」と自ら反る。
それが本当の人間である。
その人は確かな人であり進歩する人だ。
そこからも非常に変わってくる。
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