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安岡正篤
法令制度で天下が救われるならば、世界史は疾くの昔に天国的記録で満ちているであろう。
法令制度も実は人間が作るものであり、組織機構もこれを動かすものは人間である。
- 出典・参考・引用
- 安岡正篤「東洋宰相学」p153-154
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安岡正篤
王安石と水野忠邦の改革を挙げて論じたもの。
性が善であるか悪であるかという問題は、個人の理念では解決し易いことでもあるが、実際政治上の大衆性・社会性となると、端倪することのできないものがある。
この大衆性・社会性の悪質を重大視する者は、政治における人間的要素よりも、法令制度に重きを置いて、組織機構の力で治めてゆこうとする。
安石も忠邦も法治主義者であった。
王安石を正しく理解しておった陸象山も「介甫の書を読むに、そのすべての事これを法度に帰するを見る」といっている。
しかし法令制度で天下が救われるならば、世界史は疾くの昔に天国的記録で満ちているであろう。
法令制度も実は人間が作るものであり、組織機構もこれを動かすものは人間である。
結局荀子の名言の通り、治人有るも治法はない。
それでは政治にはいかなる人物を要するか。
これには上に立ち、中心になる人物と、これを輔佐し、政治の実行機関にあたる人物とをおのずから分けて考えねばならぬ。
その上に立ち、中心となる人物、すなわち宰相たるものの根本条件は大公無私ということである。
この大本さえ立てば、あとは自然に成立するであろう。
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