漫画・アニメの名言
カイジ
その間際いやでも気が付くだろう。
今まで生きてきたすべてが、丸ごと“本物”だったことを。
人は、仮になど生きていないし、仮に死ぬこともできぬ。
当然だ。
問題は、その当然に気が付いているかどうか、真に覚醒してるかどうかだ。
- 出典・参考・引用
- 福本伸行「賭博黙示録カイジ」第7巻
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賭博黙示録カイジ
自分の空想と現実をごちゃまぜにする甘ったれだ。
いつだって、許されると思っている。
借金を踏み倒そうと、あるいは極論、人を殺したとしても、自分は悪くない、自分は許される、なぜなら、今、起ったこの事態はあくまで「仮」で、本当のオレのあずかり知らぬこと、そう考えるからだ。
嘘じゃない。
その証拠に今回、これほど明々白々、赤裸々に、命懸けの勝負、敗北は死と伝えているのに、連中はそれを自分の都合で勝手にねじ曲げる。
気が変わればリセットできるくらいの勝負に自分で作り変えてしまうんだ。
つまり、真剣でないのだ。
奴らにとってこの絶体絶命の橋ですら、真剣になれぬ戯言、言うなら架空の勝負、本当ではない。
だから電流を切れだの、ギブアップだのと口走る。
都合が悪くなればおりるのだ。
根っこが腐っているとしか言いようがない。
通常奴らは、生涯その「仮」から目覚めない。
愚鈍に、寝たいだけ寝て、不機嫌に起き出し、半ば眠っているような意識で日々を繰り返す。
退屈を忌み嫌いながら、その根本原因、病理にはほおかむり、少し熱中になる瞬間といったらケチな博打や、どーでもいい女を追いかけまわす時くらい。
なぜそんなくそ面白くもない気分で、この人生の貴重な一日一日を塗り潰せるか、というと、いつもどんな時も現実は奴らにとって「仮」だからだ。
つまり偽者、現実が、自分の本当のはずがない、奴らはそう思いたいんだ。
ゆえに、30になろうと40になろうと、奴らは言い続ける、自分の人生の本番はまだ先なんだと。
「本当のオレ」を使ってないから今はこの程度なのだと。
そう飽きず言い続け、結局は、老い、死ぬ。
その間際いやでも気が付くだろう。
今まで生きてきたすべてが、丸ごと「本物」だったことを。
人は、仮になど生きていないし、仮に死ぬこともできぬ。
当然だ。
問題は、その当然に気が付いているかどうか、真に覚醒してるかどうかだ。
それがこの世で成功するか否かの最初の別れ道、しかし、奴らはそれを初っ端から勘違いしてるから、能力以前にダメなのだ。
そう考えれば、この橋は荒治療だが、奴らが生まれ変わるいいきっかけかもしれぬ。
この修羅、死と相対した本当の「生」を突破できれば、目覚めるかも、頭の霧が晴れる。
「再生」の扉が開く。
もっとも、突破できれば、だがな。
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