先頭が「せ」の四字熟語の意味と読み方
千岐万轍
たくさんの枝道にたくさんの轍。
転じて、様々な計策をめぐらすこと。
岐は枝道・岐路、本道から分かれた道または枝状にわかれるという意味を持つ。
支は手に一本の細い小枝を持つ様で、これに山がついて細い山道、枝状に分かれた山々となる。
轍はわだち、車輪の跡または過去の慣習や先例、過ぎ去ったもの意を含む。
育+攵の右側の文字はさっと取り去る、過ぎ去るの意があり、これに車を加えて「轍」となり、車がさっととおり去ったあとを意味する。
尚、攵は攴が本字。
攴は棒を持ってポンと叩く様を示したもので、広く動詞を示す記号として用いられる。
育は赤子が生れてくる様に肉がついたもので、順調に育つ姿。
ついこないだ生れたと思ったらあっという間に育ってゆくことから過ぎ去ってゆく様をいうようになったのであろうか。
宋名臣言行録の富弼の伝に「小人勝たざるときは、すなはち交結搆扇し、千岐万轍、必ず勝ちてしかるのちにやむ」とある。
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