先頭が「せ」の四字熟語の意味と読み方
切磋琢磨
学問修練によって自らを向上させること。
同じ志を持つ者同士が互いに競い向上し合うこと。
常に自らを磨き上げ続ける様。
切磋は象牙などを切り出し削ることで、琢磨は玉や石を打ち叩き磨くこと。
切琢は整形、磋磨は仕上げの磨きをいう。
大学には詩経を引用して「切するが如く磋するが如しとは学ぶを云ふなり、琢するが如く磨するが如しとは自ら修むるなり」とある。
学ぶだけでは表面的であり、それを自らに修めてこそ人の修養が成ることを説く。
出典は詩経の衛風「淇奥」。
全部で三章からなり、まず一章で徳を得んと自己練磨する姿を詠み、続いて二章で盛んとなりし徳をいうも、その徳の顕われがあまりに大であるが故に、人々が近寄り難き面を感じることを詠み、最後の三章で至った徳は己の内に深く蔵されて自然と発揚されるが故に、人々もまた自然と親しんで導かれていく様を詠む。
- 出典・参考・引用
- 「詩経」衛風・淇奥
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切磋琢磨に関する出典・逸話・訳・書き下し文
古典関係
切磋琢磨に関する古典の参考
- 彼の淇の奥を瞻るに、綠竹猗猗たり。匪たる君子有り、切するが如く磋するが如く、琢するが如く磨するが如し。(孔子:詩経-國風[衛風][淇奧])
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