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河村北溟

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老子評釈[77]

上等の徳に、下等の徳と云ふ心、老子の徳と云ふは、孔子の徳とは大いに異なって居る。
孔子は道も徳も同一にみられて、之れを分けられぬけれども、老子は之れを二つにわけて、無名を道となし、有名を徳と呼んで居る。
故に道を以て最となし、徳は之れに次ぐものとしてある。
王註に云ふ、徳は得なり、常に得て喪ふことなし、利して害することなし、故に徳を以て名となすと。

現代語訳・抄訳

孔子は道と徳を同一に見る。
老子は無名を道とし、有名を徳という。
王註に曰く、
徳は得なり。
常に得て喪ふことなし、利して害することなし、故に徳を以て名となす、と。

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