先頭が「と」のことわざ・慣用句の意味と読み方
銅臭
金持ちを卑しめていう言葉。
また、金銭で官位を得ること。
出典は後漢書の崔烈伝。
三公の位を金銭で得た崔烈が、周囲の評判が気になって息子に尋ねてみたところ、息子が「識者連中は銅臭を嫌っているようですよ」と答えた故事。
なお、当時のお金は銅貨で、貯めこむと悪臭がしたという。
辞典
霊帝の時、鴻都門を開き、榜して官爵を売る。公卿以下皆な差あり、烈、銭五百萬を入れて司徒となる。嘗て其の子・鈞に問ふて曰く、吾れ三公に居る、議者に於いて如何、と。鈞曰く、大人、少くして英称あり、位卿守を歴たり。人いふ、当に三公たるべしと。今、其の位に登りて天下望を失ふ、と。烈曰く、何為ぞ然るや、と。鈞曰く、論者、其の銅臭を嫌ふ、と。(後漢書・崔烈伝)
*簡野道明編「故事成語大辞典」461/1009,范曄著「後漢書」列伝第42巻14/58
- 出典・参考・引用
- 范曄「後漢書」崔駰列伝第四十二
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- 出典
語句解説
- 鴻都(こうと)
- 後漢の時代に首都の洛陽にあった門の名前。転じて洛陽を指す場合もある。
- 司徒(しと)
- 周代の官名。六卿の一つ。教育、民政を司る。後漢以後、隋・唐の三公のひとつ。
- 大人(たいじん)
- 有徳者。また、君主、家長などの代表とする責任者の地位にいる者を指す場合もある。
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