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先頭が「し」のことわざ・慣用句の意味と読み方

疾風に勁草を知る(しっぷうにけいそうをしる)

困難に遭ってはじめてその人間の本当の価値、本当の強さが分かるということ。
困難がその人間の奥底に秘める意志や信念の堅固さを見分けるということ。
疾風は激しく吹く風のことで、勁草は強い草を意味する。
激しい風が吹いて初めて強い草が見分けられることから。
出典は後漢書の王覇伝。
自分に従って来た者達が次第に離散していく状況に劉秀が慨嘆して述べた言葉。

辞典

  • 疾風に勁草を知り、厳霜に貞木を識る。(晋・顧凱之の詩)
  • 嘗て謂ふ、蕭瑀しょううは利を以て誘ひ、死を以ておそらすべからず、社稷の臣なり、と。詩を賜ひて曰く、疾風に勁草を知り、板蕩ばんとうに忠臣を識る、と。(圓機活法)

*簡野道明編「故事成語大辞典」268/1009

出典・参考・引用
范曄「後漢書」王覇伝
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ことわざ
出典
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疾風に勁草を知るに関する出典・逸話・訳・書き下し文

古典関係

疾風に勁草を知るに関する古典の参考

語句解説

太宗(たいそう)
太宗。唐の二代目皇帝。李世民。父の李淵に従って各地の群雄を討伐し、その天下平定に多大な功を挙げた。平定後、玄武門の変で兄の李建成を殺害、父の李淵から帝位を譲位された。その治世は貞観の治として称えられ、国勢は日増しに高まったという。
蕭瑀(しょうう)
蕭瑀。唐初の政治家。唐建国の功臣。貞烈で直言を好んだという。太宗はその貞烈さを愛しながらも「あまりに善悪を鮮明にし過ぎると、時には失うこともある」と戒めている。
板蕩(ばんとう)
乱世の意。板と蕩は詩経の大雅の篇名で、いずれも乱世を詠ったもの。
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