先頭が「し」のことわざ・慣用句の意味と読み方
四知
「天知る地知る我知る人知る」が元の言葉で、この四つの知を以て四知という。
一般的には「誰も知るまいと思っていても、隠し事というものはいつか必ず露見するものである」という意味で用いられるが、その真意には「人が見ている見ていないで己の言行を安易に変えてはいけない。常に自分が善しと思ったことのみを為すべきだ」という意志が含まれる。
即ち、「露見する可能性があるからやめる」というような消極的な言葉ではない。
群守となった楊震と、それに賄賂を贈ろうとした王密との故事が出典。
尚、後漢書では「地知る」は「神知る」となっている。
辞典
- 人の所作の善悪、四神の之を知る有り。一は地神、二は天神、三は旁人、四は自意。(罵意経)
*簡野道明編「故事成語大辞典」265/1009
- 出典・参考・引用
- 范曄「後漢書」楊震伝,曾先之「十八史略」東漢
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四知に関する出典・逸話・訳・書き下し文
古典関係
四知に関する古典の参考
- 密曰く、暮夜なり、知る者無し、と。震曰く、天知る、神知る、我知る、子知る。何ぞ知る無しと謂はんや、と。(范曄:後漢書-列傳[楊震列傳][3])
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