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先頭が「し」のことわざ・慣用句の意味と読み方

鷙鳥百を累ぬるも一鶚に如かず(しちょうひゃくをかさぬるもいちがくにしかず)

無能な者がいくら集まっても、一人の有能な者には及ばないという喩え。
鷙鳥しちょうは猛禽、性質のあらい鳥のことで鷹などを指し、がくはみさごの意で、鷹に似た大鳥のこと。
白頭で翼が細長く、魚を捕食する。
鶚薦がくせんですぐれた人物を推薦する意があるように、鶚は特にすぐれた者を指す。

辞典

衆愚は一賢に若かざるに喩える。

  • 臣聞く、鷙鳥百を累ぬるも一鶚に如かず。(漢書・鄒陽伝)
  • 鶚は大鵰たいちょうなり。(註)
  • 禰衡でいこう始め弱冠、孔融こうゆう其の才を愛し、ともに友たり。上表して之を薦めて曰く、鷙鳥百を累ぬるも一鶚に如かず、衡をして朝に立たしめば、必ず観るべきあらん、と。(後漢書)

*簡野道明編「故事成語大辞典」268/1009

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出典
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語句解説

禰衡(でいこう)
禰衡。後漢末の人。痛烈な舌鋒で有名。権勢を憚ることなくユーモアとあざけりに溢れる比喩で人々を風刺した。その才能は曹操も辟易したほどであったという。
孔融(こうゆう)
孔融。三国時代の文人。孔子二十世の孫で、建安七子の一人。博識にして直言を憚らず、漢室に忠誠を尽すも曹操と対立して殺された。
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