先頭が「こ」のことわざ・慣用句の意味と読み方
刻励して自立す
物事に心を打ち込んで励み、自らが由って立つところを見出すこと。
刻励は刻厲とも書き、一生懸命に真剣に努力することを意味する。
自立は自らが自ずから立つことで、絶対的自己の確立。
中国の明代の思想家である王陽明が徐成之に送った書簡が出典。
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王陽明
さきに吾が成之の郷党中に在るや、刻励して自立す。
衆皆な
成之、為に少しも変ぜず。
僕時にやや愛敬することを知って、衆の非り笑うに従わずと雖も、然も尚未だ成之の得難きこと此の如きを知らざるなり。
今や成之の得難きことを知れば則ち又朝夕ともにするを獲ず。
あに大いに
自分の道に従って一生懸命努力していたあなたを、皆は迂遠だと笑っていた。
だが、あなたはそれでも自分の志節を曲げることはなかった。
僕はあなたを敬すべき人物だとは思っていたから、そんな嘲笑には加わらなかったが、それでも、これほどまでにあなたが得難い人物だとは気がつかなかった。
今になってみると、あなたのような人物が現代においてどれほど得難いかがわかる。
しかし、僕は行かなくてはいけない。
共に切磋琢磨できないとはなんと悲しむべきことだろうか。
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語句解説
- 迂腐(うふ)
- 迂遠で腐っている、古臭い。