先頭が「ひ」のことわざ・慣用句の意味と読み方
貧賤の交わりは忘るべからず
置かれた状況によって軽々しく交わりを変えるようではならないということ。
貧しく苦労をしている頃に友として接した者を蔑ろにしてはならないという意。
出典は後漢書の宋弘伝、十八史略の東漢。
光武帝・劉秀に「富んでは友を変え、貴くなっては妻を変えるというが人情であろうか」と問われた宋弘が「貧賤の交わりは忘れるべきではないし、苦労を共にした妻は追い出すべきではありません」と答えた故事から。
ただし、後漢書の方では「貧賤の交わり」ではなく、「貧賤の知」となっている。
- 出典・参考・引用
- 范曄「後漢書」宋弘伝,曾先之「十八史略」東漢
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貧賤の交わりは忘るべからずに関する出典・逸話・訳・書き下し文
古典関係
貧賤の交わりは忘るべからずに関する古典の参考
- 帝曰く、諺に言ふ、貴びては交はりを易へ、富みては妻を易ふと、人情か、と。弘曰く、臣聞く、貧賤の知は忘る可からず、糟糠の妻は堂より下さず、と。(范曄:後漢書-列傳[伏侯宋蔡馮趙牟韋列傳][28])
- 上曰く、諺に言ふ、富んでは交はりを易へ、貴くしては妻を易ふと、人情か、と。弘曰く、貧賤の交わりは忘るべからず。糟糠の妻は堂より下さず、と。(曾先之:十八史略-東漢[世祖光武皇帝][宋弘])
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