和歌・道歌・漢詩にある名言
吉田松陰
男兒死する能はず、只だまさに被を蒙りて眠るべし。
世事は夢の如きのみ、真夢さらに油然たり。
- 出典・参考・引用
- 足立栗園編「吉田松陰修養訓」216/234
<< 前のページ | ランダム | 次のページ >> | |
追加ボタンで本項の名言「男兒死する能はず、只だまさに被を蒙りて眠るべし(吉田松陰)」が名言リストに追加されます。
詳しくは名言集を作成するを参照してください。
吉田松陰
男兒不能死。只合蒙被眠。
世事如夢耳。真夢更油然。
男兒死する能はず、只だ
男兒は死すべきではない、ただ志に殉じて眠るべきである。
世の中の事は夢のようなものに過ぎず、本物の夢はもっと悠々たるものなのだから。
世事の夢は表面的な夢、自己自身のことではない夢。
功利や名誉富貴といった外の物のことだろう。
真夢は自己自身の夢、内奥の夢。
志であり理想であり、死して不朽の人たるに足る夢のことだろう。
本物の人物は死ぬことはない。
有名無名も関係ない。
本物を夢みたのであれば、どこかでまた夢みる者が現れる。
まるで自分が眠っていたら、夢の中で夢を実現してくれるかのように。
<< 前のページ | ランダム | 次のページ >> | |
語句解説
- 油然(ゆうぜん)
- 盛んな様。盛んにわきおこるようす。また、ゆったりと落ちついている様。気にとめぬ様。