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日本の偉人・書籍にある名言

徳川家康

人を利する者に天の福し、人を害する者に天の禍するは、応報自然の道理なり。

出典・参考・引用
清水橘村「家康教訓録」43/99
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徳川家康

人間の因果応報とは、善悪の行ひによりて吉凶の報ひあるをいふなり。
人悪しかれと思ふ者は、その報ひにて必ず我が身悪しくなるなり。
また汝などのやうに主の心にかなひうる者、主の威勢を笠に着て、人に慮外する時は、眼前にて主の威強き故、その人屈すれども、陰にては必ず粗外するぞ、諸人粗外する時は、忽ち天道に離され、終に身を失ふものなり。
また主たる者、先途の考へなく、家来を痛め、民を苦しむる時は、その報ひにて家を亡ぼし、身を失ふものぞ。
去れば宣化天皇の御宣言にも、食は天下の本、金銀萬宝ありても飢えを医すべからず、白玉千箱ありても何ぞよく食を救はんやとて、大臣に命じ、国々に蔵庫を立て、食を積み蓄へ、縦て天下に不慮の事ありとも、人民の生命を失ふ勿れとの御心なり。
人を利する者、天是れに福し、人を害する者、天之れを禍するは、応報自然の道理なり。

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