古典と楽しむ名言集

日本の偉人・書籍にある名言

林羅山

嗚呼、大丈夫の居る所、立つ所、行く所、皆な主一に由る、主一なるものは敬なり。
故に聖賢にして豪傑、惟た大丈夫か。

出典・参考・引用

裳華房編「座右之銘：先哲教訓」21/162

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井上河内守に贈る

衣を千仭（せんじん）の岡に振ひ、足を萬里の流に濯（あら）ふ、大丈夫此の気節なかるべからず。
海潤（ひろ）うして魚（うお）躍るに従ひ、天空（むなし）うして鳥（とり）飛ぶに任す、大丈夫此の度量なかるべからず。
月梧桐（ごどう）の上に到り、風楊柳（ようりゅう）の辺に来る、大丈夫此の襟懐（きんかい）なかるべからず。
珠（たま）澤（さわ）に藏（かく）れて自ら媚（うつく）しく、玉（ぎょく）山に韜（つつ）まれて輝を含む、大丈夫此の蘊藉（うんしゃ）なかるべからず。
これ等の説話、孟子の言に本づく。
嗚呼、大丈夫の居る所、立つ所、行く所、皆な主一に由る、主一なるものは敬なり。
故に聖賢にして豪傑、惟た大丈夫か。