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日本の偉人・書籍にある名言

熊沢蕃山

我があやまちにて作り出したるは命に非ず、義ありて死するはこれ命なり。
是を以て君子は巌牆のもとにたたず。

出典・参考・引用
熊沢蕃山「集義和書」巻第二
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集義和書

手紙にいう。
ちかごろ私の周辺で、友人のケンカしているところに行きかかり、見過ごし難くして助太刀したところ、相手が多勢で二人とも討たれてしまうという事がありました。
本人は定業じょうごうともいうべきですが、行きかかりたる人はどうなのでしょう。
非業の死というべきでしょうか。
答えていう。
定非じょうひのことは分かりません。
ただケンカはよき武士はしないものです。
大体は礼儀のたしなみがないか、怒りに我を忘れてケンカに至ります。
そうであれば、人為の禍であってめいではありません。
行きかかりたる人は何の心もありませんが、友の難を見ては過ぎられぬ義理で助太刀したのであって、撃たれてもその人のあやまちではありません。
これこそ真のめいある事というべきでしょう。
死すべき義理なくて、自分のあやまちで作り出したのは、ケンカによらずめいではありません。
義あって死するのは命です。
ですから君子は巌牆がんしょうの下に立たぬのです。

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