中国の偉人・書籍にある名言
格言聯壁
艱難は亦たこれ事を経ざる人の良薬なり。
人生の最も不幸なる処は、是れ偶々一失言して禍の及ばず、偶々一失謀して事の倖成し、偶々一恣行して小利を獲ることなり。
- 出典・参考・引用
- 安岡正篤「活学としての東洋思想」p60,弘一大師「格言別録」,金蘭生「格言聯壁」
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格言聯壁
或る人問ふ、
人の艱難に遭ふ、これ不幸なる事か、と。
曰く、
艱難は亦たこれ事を
心を明らかにし、性を練り、変に通じ、権に達する、正に此の処に在って力を得。
人生の最も不幸なる処は、是れ
後に乃ち視て故を常となし、
則ち行を
ある人が尋ねた。
人が艱難に遭うということは、不幸なことなのでしょうか、と。
答えて云う。
艱難というものは、経験せぬ者にとっての良薬みたいなものである。
心を明らかにしてその本性を練り、時宜を察して功を為す、艱難を越えた先に実際に即して自らと遊離せぬ力を得るのである。
人生で最も不幸な事とは、失言したのに禍が及ばず、失敗したのに偶然にも事が成り、好き勝手にやってみたら偶々うまくいってしまうことである。
やがてそれが当たり前のことに思って味をしめてしまう。
行わず熟考せず、偶然を望んで己を尽さない、これほど大なる患いは無く、全ての不幸はここから生ずるのである、と。
※もとの引用は金蘭生「格言聯壁」とのことであるが、原文を見たことはないので最後の「此に由りて生ずるなり」があるかどうかはわからない。
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