補記
聖人と鬼神
聖人が人々を導く、導くに至らざれば鬼神より天罰が降る。
聖人は道に沿って自然に人々を導き、人々は導かれて天地万物とあるがままに暮らし、故に鬼神は天罰を降す所以がない。
天罰を降さずして恩恵を与え、故に人々は害されない。
害されずして安んずるが故に、誰しもが徳を存するようになる。
鬼神が天罰を降さぬとは、神を発する必要がない、ということである。
神を発する必要がなければ、鬼と神は一にして相益し、鬼神となりて天下万物の生成の理を司るのである。
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