補記
あるが故にあるもの
情の動きによって人は惑い、その正を失う。
性は至善、その本性に還ればその生は全し。
故に曰く、
至れる人は情無く、聖人は情を整え、君子は情を制し、小人は情をほしいままにす、と。
至人に情無きの無は有無の無にあらず、有る無しすらも無い無である。
これ人徳の至り、その性のままに尽くして天道に通じ、遍く広がりて全てに達す。
あまりに大に過ぎれば、人はその情にすら気が付かない。
人が情と察するを得る程度の情は、真の情には非ず。
あるが故にあるは至善、天とその徳を一にして達せざる無し。
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