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補記

省み尽くして恥じるべきなし

人は人によって導かれる。
導くに必要なものは言葉ではない。
その人間のあり方である。
真に人を愛し、真に人を敬す。
真に人の心を存する者であれば、これに接したときに何か感じ得るものがあるであろう。
故に曰く、
己を以て化するは順なり、と。
化とは自然と導き発展化育を遂げしむるのである。
為そうとして為すのではない、己を誠にして自らのあり方を正していたら、いつの間にか人を導いていたとなるのである。
故に人の横逆に接すれば、自分に非があるのだろうと省みる。
何度も何度も省みる。
省み尽くして少しも恥じるべきところが無ければ、もう気にすることはない。
相手がどのようであろうとも、ただ、己の道を進むのみである。
自分を尽くして倦まず、さすれば終身の憂いを達せざるとも、その一生は素晴らしい。
故に孟子曰く、
自ら反りみてなおくんば、千万人といえども吾往かん、と。

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