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補記

王道の始めと第一義

生きるに第一は衣食住であり、死に第一は祭祀することである。
衣食住には当然のことながら食べ物と材木は必須であり、祭祀するにもお供え物で食を要し、棺桶などで材木を要す。
つまり食材木の充ちたるは生と死に関わる第一のものであり、故に孟子は「穀と魚鼈ぎょべつげて食ふ可からず、材木げて用ふ可からずんば、是れ民をして生を養ひ死をそうしてかん無からしむ、王道の始めなり」という。
庠序しょうじょの教」の庠序は古代における学校の意である。
しかしながら、ここでの教えとは現代の学校の内容とは異なる。
王陽明曰く、学校の中は徳を成すを以て事と成す。則ちその成徳に就き、ますます其の能を学校の中に精せしむ、と。
一に徳あり、二に能によりて才を磨く。
孟子の言う学校の第一義は人としてのあり方を教導する場であり、知識技能は所謂「あずかり論ずる所に非ざる」のである。

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