補記
往くべき場所
現世への自らの想いと決別して、その心の欲する義へと逝く。
妻子への想いを抱きながら、死へと赴く。
その故は何ぞや。
その生き方の語ぐところは何ぞや。
過去に、幾多の傑物がそのような生き方を選んだ。
妻子がありながら、生き残ることを目指さずして死を選んだ。
彼等は果たして、その妻子を蔑ろにしたのだろうか。
自分の生き方を捨てて、妻子のもとへ止まるべきであったのだろうか。
果たしてそれが、本当に妻子を想う心なのであろうか。
自分すらも守れぬ者が、誰かを本当に守ることなど出来るのだろうか。
死すべき時に死し、生くべき時に生く。
生きるべき人生を生きてこそ、人ではないか。
魂は自ずから往くべき場所を知っている。
されど、その呼びかけに応ぜねば人の心は漂うのみである。
この記事は「kanwa_classic_1.html」に対して書かれました。
詳細は下段「本文へ」からどうぞ。
- 関連タグ
- エピクテトス
<< 前のページ | 本文へ | 次のページ >> | |
関連リンク
- 義
- 義とは自らの志より生ずる満足な決定であり、自分の心が命ずるゆくべ…