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補記

往くべき場所

現世への自らの想いと決別して、その心の欲する義へと逝く。
妻子への想いを抱きながら、死へと赴く。
その故は何ぞや。
その生き方の語ぐところは何ぞや。
過去に、幾多の傑物がそのような生き方を選んだ。
妻子がありながら、生き残ることを目指さずして死を選んだ。
彼等は果たして、その妻子を蔑ろにしたのだろうか。
自分の生き方を捨てて、妻子のもとへ止まるべきであったのだろうか。
果たしてそれが、本当に妻子を想う心なのであろうか。
自分すらも守れぬ者が、誰かを本当に守ることなど出来るのだろうか。
死すべき時に死し、生くべき時に生く。
生きるべき人生を生きてこそ、人ではないか。
魂は自ずから往くべき場所を知っている。
されど、その呼びかけに応ぜねば人の心は漂うのみである。

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