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先頭が「ち」の語彙の意味と読み方

(ちゅう)

忠とは中せんとする心である。
長短どちらでもなく、なにものにもよらない。
従ってふらふらと信念なく動くことは忠とは言わない。
説文の心部には「敬なり。心に従ひ中を声とす」とある。
敬に由りて心に安静と集中を得、それ故に己の真心を尽して偽りなき姿を示すようになる。
尚、忠君の意に用いられることが多いが、これは後義であって本義ではない。
暴君に仕えて身を奉じて諫言するは、己の義に従っているだけであって、本来の意味においては忠とは異なる。
その君主が自分にとって本当に敬するに足る人物であった時にのみ、そこに仕えて忠となり、自分のありのままを尽して正道に帰す。
中庸には「忠恕は道を違ること遠からず」とあり、恕と共に人格を成す根本の道として述べられる。

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忠に関する出典・逸話・訳・書き下し文

注釈関係

古典関係の書籍から抽出

  • 己を発して自ら尽すを忠と為し、物に循ひて違ふ無きを信と謂ふ。(久保天随著「漢文叢書第1冊」40/600 - 程伊川)
  • 忠を実心と為し、信を実事と為す。(久保天随著「漢文叢書第1冊」50/600 - 朱子)
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