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先頭が「ち」の語彙の意味と読み方

陳白沙(ちんはくさ)

明代前期の思想家。1428-1500年。
名は献章で字は公甫、号は石斎、石翁、白沙子など多数。
呉康斎の門下で朱子学を学んだが理の追求に悩んで離脱、広東新会県の白沙村にて自然に即した性命の学を講じた。
その風懐は遠く宋の周濂渓、程明道に近い。
晩年には門人として湛甘泉を得るなど三千人を超える子弟を有したとされる。
その学は自己の本体たる心を明かにするための手がかりとして静坐工夫を重んじ、知識や文章に捉われることなく真実を求め、誠と偽を明らかにして功夫を究めてゆけば華が朽ちて実のなるが如くに自然と自得に至るとしている。

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エピソード

陳白沙は若い頃に師友に恵まれず、名利栄達の世界に埋没し、一人で何を学べば善いのかわからずに暗中模索の日々を過ごしていた。
それが二十七歳の頃に呉康斎に出会って真の学問を知り、翻然として受験勉強の如き学問を棄てて従学したという。
その頃を述懐して次のように述べている。
「年幾三十、始めて尽く挙子の業を棄て、呉聘君に従って遊ぶ。然る後、益々途に迷うこと未だ遠からざるを嘆じ、今の是にして、昨の非なりしを覚る」と。

晩年の陳白沙は終身怒ることなく、常に和気藹々として人に接したが、門人はその怒らぬ先生に怒られることを最も恐れて互いに戒め合ったという。

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