先頭が「た」の語彙の意味と読み方
太極説
周濂渓が「易」「老荘思想」「五行説」を調和させた思想。
宇宙根源である太極には陰陽の二つの気があり、この二つの気から木・金・火・水・土の五元素が生じ、この五気が順序よく配されることによって春夏秋冬の運行がなるとした。
さらに、五行・陰陽・太極は一であって本来は無極であり、これが生じるのは根本である太極が動くことに因るとし、周濂渓はこれを人に転じて「五性感動して善悪分かれ、万事出づ」とした。
そして、これを定めるためには仁義中正を以って静を主とすれば極まるとし、静は無欲であり、無欲であるが故にあらゆる事象と一致するとした。
尚、五性は仁・義・禮・智・信のことであり、それぞれ木・金・火・水・土に対応する。
周濂渓はこれを「太極図説」として著わし、宋史の周敦頤伝(道学一)に紹介されている。
<< 前のページ | ランダム | 次のページ >> | |
関連リンク
- 周濂渓
- 宋学の大家。1017-1073年。本名は周敦頤で字は茂叔、濂渓という号は…
- 易
- 易は「かわる」という文字。また、易の字は三つの意味を持つとされ「…
- 宇宙
- 広義にはあらゆる事物、天地全体、世界。狭義には宇宙空間の意味。中…
- 陰陽
- 中国古代思想の根本概念で万物を二つに分類したもの。万物の生成化育…
- 気
- 事物を形づくり事物に生命を与えるもの。精神の魂。元気は気の根源で…
- 仁
- 仁とは一切を包容する分け隔てない心である。仁であってはじめて是を…
- 義
- 義とは自らの志より生ずる満足な決定であり、自分の心が命ずるゆくべ…
- 智
- 事物を理解し判断するもの。必ずしも良い意味のみを含む訳ではない。…
- 中
- 一般的にはなんらかの間、内部、もしくは大きさを指す。思想における…
- 禮
- 礼。節操。分限。人の根幹であり、自らの心より発する自発的規範。部…
- 静
- 静とは安定した状態であり、確固として地に足をつけた状態であり、妄…