先頭が「た」の語彙の意味と読み方
太公望
紀元前11世紀頃に周の軍師として活躍した呂尚の呼称。
周の文王、武王を補佐して周王朝建国に多大なる功績を残し、後に斉を与えられて始祖となった。
軍略に優れ、六韜三略を著したとされている。
尚、太公望が渭水で釣りをしていたことから釣り好きを「太公望」とも呼ぶ。
「覆水盆に返らず」のエピソードは有名。
史記の斉太公世家にその伝がある。
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太公望に関する出典・逸話・訳・書き下し文
古典関係
太公望に関する古典の参考
- 太公望呂尚は、東海の上の人なり。本姓は姜氏。西伯曰く、吾が太公、子を望むこと久し、と。故に号して曰く、太公望と。(司馬遷:史記-世家[齊太公世家][1-9])
- 太公既に斉侯に封ぜらる。道に前妻に遇ひ、再拝し合せんことを求む。公曰く、誰か言ふ離して更た合す、覆水定まりて収め難しと。(翟灝:通俗編-地理[覆水難收])
エピソード
呂尚の太公望という名は太公が望みし人という意味である。
太公とは文王の祖父である古公亶父のことで、古公亶父は「聖人を得て周は興隆するに至るであろう」と語っていたとされる。
呂尚の尊称に師尚父というのがある。
これは「師とし父とし尚ぶべき人」という意味である。