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先頭が「し」の語彙の意味と読み方

信念(しんねん)

信念とはその字の示す通り、信じおもうところをいう。
即ち、守るべきところ為すべきところを身を以て任じ、心の底よりそうでありたいと願う心である。
心よりそうでありたいと願うところは、必ず深遠にして人の測るべからざる己の所有となり、自己の確信を得て、何事にても動かさざるものとなる。
人の醒めるや、気力横溢して志となり、義が生ず。
志はその人が実現せんと欲するところをいい、義はその人がそうでなくてはならぬと欲するところをいう。
故に人はそこを信じ、強くおもう。
信じ念えば、素のままの心が気力にいざなわれ、より現実に即し、自らを以て体現せんと志し、変節することなく貫かれる、これを信念という。
信ずるものは救われ、心より願うものは真実となる。
その所以は、本当に信じ、本当に願うが故に、必ず自らの人生・生命そのままに尽くすを得るに至るからである。
王陽明が知行合一をいい、中庸に素行自得が説かれるは、信念の発露の自ずから然る所以に他ならない。

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