先頭が「し」の語彙の意味と読み方
司馬法
武経七書のひとつで司馬穰苴による作とされる。
当初は百五十五篇あったとされるが、現在残っているのは五篇のみである。
司馬法が成立した斉の国は、周の文王・武王の参謀であった太公望を祖とする国で兵法が盛んであり、作者とされる司馬穰苴以前よりその原型は存在したとされる。
また、史記によると司馬穰苴の子孫である斉の威王が、斉に古くから伝わる兵法を編纂してその中に司馬穰苴の兵法を組み込んで「司馬穰苴の兵法」と名付けたという。
司馬遷は「司馬兵法を読んだが、その論ずるところ深遠宏大であって、古の三代ですら其の義を尽すまでには至らないであろう」と記しており、単なる戦術の書ではなく「孫子」と同様に処世哲学の書であったと推察される。
尚、仁本篇第一に「古は仁を以て本と為し、義を以て之を治む」「義を争い利を争わず、是を以て其の義明らかなり」とあるように、現存する篇においてもその形跡を伺うことができる。
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