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先頭が「し」の語彙の意味と読み方

心即理(しんそくり)

南宋の陸象山による陸王学の根幹であり、明の王陽明によって定義された思想。
理は心と一体であり、格物によって自らの心のあり方がそのまま事物の理と一致するとした。
この思想は朱子学の性即理と対比されることが多く、性即理が往々にして自らの心の理と事物の理とが別個に存在してしまうという矛盾に苦しむ中で、これを一掃し自己に帰結を見出したのである。
ただ、心即理は格物がなされないと自らの欲望をそのまま肯定することになってしまうという欠点を持つ。
王陽明は伝習録の中で「忠孝信仁どれも相手があってのものではなく、全て己の心に在る。私欲に蔽われぬ心はそのまま天理と一なのである。その心を以て父に仕えれば孝となるし、君に仕えれば忠という。友に交われば信であり、民を治めれば仁なのである。ただ人欲を去って天理に存するの上に在るのならば、何をしてもそのまま是となろう」と答えている。

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心即理に関する出典・逸話・訳・書き下し文

古典関係

心即理に関する古典の参考

  • 都て只だ此の心に在り。心は即ち理なり。此の心に私慾の蔽無くんば、即ち是れ天理、外面に一分を添ふるを須ひず。(王陽明:伝習録-伝習録上[3]
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