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先頭が「せ」の語彙の意味と読み方

雪山偈(せっせんげ)

涅槃経に登場する偈。
冒頭四字から諸行無常偈とも呼ばれる。
雪山せっせんはインド北部にそびえるヒラヤマ山脈のこと。
過去世における釈迦が雪山での修行中、羅刹に扮した帝釈天から与えられたことによる。
前半二句で生を説き、後半二句で死を説く。
ただし、ここでの生死は一般的な生死に止まる必要はなく、死は更なる始まりである。
その感覚としてそれまでを超越するに至ったならば、その感覚から死ぬのである。
これは決して断続ではなく、連綿と続く道であり、所謂「生まれ変わり」であり、一般的な生ではない。
現実に人はいくらでも生まれ変わる。
その感覚、その捉え方の変遷は、当に生まれ変わりというに相応しい。
ただし、四句を本当に得れば、そのような生死の境にも在らざることは知らねばならない。
なお、いろはカルタで知られるいろは歌はこの雪山偈を解した歌とされる。

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雪山偈

諸行無常。是生滅法。生滅滅已。寂滅為楽。

諸行無常、是れ生滅の法、生滅滅しおはる、寂滅を楽と為す。

諸行は万物、無常は常無し、生滅は生じ滅す、法は理。
滅しおはるは生滅の法すらも超越したところ。
そこは寂滅、即ち有無すらもない無のところ、動静極まりて中たるところ、己そのままが理であり、故に楽なのである。

諸行無常は暗い意味に捉えられることが多いが、本来的には暗い意味ではない。
易の三義の変易に近く、常なる創造変化である。
水も止まり続ければ腐ることを忘れてはならない。

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