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先頭が「さ」の語彙の意味と読み方

沙汰(さた)

淘汰すること。
よりわけること。
処置、裁断。
沙は砂浜にある砂のように細かい砂をいい、汰は水で洗い分けること、また特に米を洗い分ける意がある。
恐らくは沙を汰して米だけ残る意であろう。
なお、沙汰止みは処置が無くなること、沙汰を待つは裁断を待つこと、沙汰の限りは沙汰できる限度の意だが、「沙汰の限りにあらず」の略として用いられる場合もある。
この場合は、沙汰の外と同じで分けられる範囲にないということであるから、論外の意になる。

古典

  • 是の時、選曹尚書・暨艷きえん、貪汚にして位に在るものをにくみ、之を沙汰せんと欲す。きょ以為おもへらく、天下未だ定まらず、宜しく功を以て過を覆ひ、を棄てて用を取り、せいを挙げてだくはげますべし。以てを勧むるに足れり。若し一時に貶黜へんちゅつせば、おそらくは後に咎有らん、と。えん、聴かず、ついに敗る。(三国志・呉「朱拠伝」)

辞典

  • 之を沙し之を汰し、瓦石後に在り。(晋書・習鑿歯伝)

水にて米をゆるに、米は先にり出されて、沙石させきは後に残るをいい、以て人才を沙汰するに喩える。

  • 沙汰す、江河の濁。(杜甫詩)

もと淘汰の意なるを、我が国にて誤りて官令音信等の意味に用いる。
*簡野道明編「故事成語大辞典」239/1009

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語彙
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語句解説

貶黜(へんちゅつ)
官位を下げること。官位を落としてしりぞけること。貶斥。貶はおとしめる意。黜は落とす、退ける、除く意。
沙石(させき)
砂や小石。
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