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先頭が「お」の語彙の意味と読み方

小河立所(おがわりっしょ)

江戸時代前期の儒者。1649-1696年。
名は成章、字は伯達、立所は号である。
15歳のときに学を志し、弟の成村と共に伊藤仁斎に習う。
この時、小河立所は当時の理義追求こそ朱子学の要だとする人々をしり目に、実践躬行を旨として言論を後にしたされる。
やがて元禄四年(1691年)の春に江戸へと遊行し、6年滞在した後、丙子六月に暇を乞うて再び京へと帰ろうとしたが、途中で河魚の毒にあたって病床に臥す。
そして元禄九年(1696年)丙子七月十七日に没し、洛西上品蓮臺寺の域内大慈院に葬られた。
享年48歳。
その死の様子は「死せんとするに及び、死を視ること帰するが如く、精神乱れず、端座して終わる」と描かれている。
著書に「論語國語解十巻」「伐柯篇二巻」「聖教録」「学論」「文集四巻」がある。

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エピソード

小河立所は幼少の頃、口数少なく風格は成人の如き様であった。
その様子に立所の父親は「その器量、軽率ならざるしてまるで言う能はざる者のようだ。斯様であって後に語るのであればよいだろう」と述べたという。

小河立所は江戸から帰京する際に、友人達に詩を賦して云った。
「官遊六歳、京に還らんと欲す。又た親朋の情は無限に有り、別れ惜しみ帰する思ひ方寸ほうすん、両般相戦ふて意平なり難し」と。
これを聞いた友人達は「善い詩文ではあるが、少々不吉ではないか」と云ったが、立所は笑って「去る者が留まる者に別れを惜しむのは通常のことだ。何の不吉なことがあろうか」と答えたという。

語句解説

方寸(ほうすん)
一寸四方。転じてわずかな大きさにたとえる。また、心は一寸四方のわずかなる胸の中にあると考えたことから、「心」を指す場合もある。
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