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先頭が「き」の語彙の意味と読み方

気力(きりょく)

気力はその人の生を実現する力の根源である。
気力の横溢するとき、その生命は躍動し、現実にあって功を為す(陰功も含む)。
これが正しきに及べば大なる善を為し、悪しきに及べば大なる悪を為す。
気力は善悪を論ぜず、ただ人の情に沿って善悪を為して実現させるに至る力に過ぎない。
気力は生命そのままであり、自然なる存在なればこそ、善悪すらも無くして有るものなのである。
これは外見のたくましさは関係ない。
おもてあらわれ背にあふるというが、これは内面の生命気力が自然と発揚する様をいうのであって、外見的な体格・言語・動作・才気といったものとは一線を画するものである。
静かでおとなしい人であっても、事に当たれば粘り強く、迫力を持して処す者がいるのがこれである。
気力はいうなれば、陰の部分であり、深く蔵して虚の如くであって然るべきものである。
人為を介さず、己にかえるが故に自然にして満ち、至るが故につらあらわれ背にあふる、これを気力という。
なお、安岡正篤氏は気力を以て「孟子の浩然の気がそれであり、潜在エネルギーの問題である」と述べている。

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