このエントリーをはてなブックマークに追加

先頭が「い」の語彙の意味と読み方

陰隲録(いんしつろく)

中国の明の時代に袁了凡によって著述され、日本においても広く流布した庶民道徳の書物。
袁了凡の体験を基に人間の運命論を説く。
袁了凡は当初、人生は定まったものであってどうすることもできないという宿命観に陥っていたが、雲谷禅師と出会って「禍福はすべて己より求めるものである」ということを悟り、陰徳を志して自らの運命を切り開いていったという。
「陰隲」は書経の洪範にある言葉で、陰は冥々の作用、隲はさだめるという意味。
冥々の間の作用を自ら定める、即ち、自らによって自らの運命を運ぶことを意味する。

関連タグ
語彙
書物
<<  前のページ  |   ランダム   |  次のページ  >>

関連リンク

道徳
道徳とは自然発生的に体得せし状態をいう。体得せし状態とは、その個…
運命
運命とは動いてやまざる命をいう。そこにはおのずから法則があり、限…
宿命
宿命とは固定的な命のことである。男女の別、生年月日などを宿命とい…
陰隲
天が知らず知らずのうちに人々の生活を安定させていること。陰徳と同…
書経
四書五経のひとつ。「尚書」ともいう。歴史的事件の他、名君・賢臣が…



Page Top