先頭が「い」の語彙の意味と読み方
陰隲録
中国の明の時代に袁了凡によって著述され、日本においても広く流布した庶民道徳の書物。
袁了凡の体験を基に人間の運命論を説く。
袁了凡は当初、人生は定まったものであってどうすることもできないという宿命観に陥っていたが、雲谷禅師と出会って「禍福はすべて己より求めるものである」ということを悟り、陰徳を志して自らの運命を切り開いていったという。
「陰隲」は書経の洪範にある言葉で、陰は冥々の作用、隲はさだめるという意味。
冥々の間の作用を自ら定める、即ち、自らによって自らの運命を運ぶことを意味する。
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