先頭が「は」の語彙の意味と読み方
恥
自らのあり方を省みて足らざる自分を知る心。
人は恥によって自らを律し、自らが敬する対象との差異を感じ、そこへと赴かんと欲する。
故に恥は人を人足らしめる重要な要素である。
恥は耳+心。
耳は耳の形を象ったもので、説文解字には「聴くを
神声に接する心は畏れ慎み、その大なるに対する己の卑小さを恥ずるものである。
なお、説文解字の心部には恥を解して「辱なり。心に従ひ耳を声とす」とある。
恥ずる心はまず耳にあらわると解す説、耳を柔らかいと解して心が柔らかくいじけると解す説などがあるが、いずれにしても、心が動いて浮薄なるは人物として足らないわけで、これを恥じて静にして動かざるに赴かんとするは、人物たるの第一であろう。
<< 前のページ | ランダム | 次のページ >> | |
恥に関する出典・逸話・訳・書き下し文
古典関係
恥に関する古典の参考
- 憲、恥を問ふ。子曰く、邦に道無くして、穀すは、恥なり、と。(孔子:論語-憲問[1])
- 孟子曰く、恥無きを之れ恥ずれば、恥無し。(孟子:孟子-尽心上[6])
- 孟子曰く、恥の人に於けるや大なり。人に若かざるを恥ざれば、何ぞ人に若くこと有らんや、と。(孟子:孟子-尽心上[7])
<< 前のページ | ランダム | 次のページ >> | |