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エピクテトス

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提要[43]

凡ての事物は二の柄を有って居る。
其の一つは捉み得べき柄にして、他の一つは捉み得ざる柄なり。
例えば、汝の兄弟が汝に何か不正な事を為したら、そしたら、彼が汝に無体を加えたという柄で之を持ってはならぬ。
之は汝が持つことの出来ない柄である。
彼は汝が兄弟である、汝が幼時からの友達であるという柄で汝は之を持たなくてはならぬ。
是れ汝は事物を捉み得る正しき柄で握ったのである。

現代語訳・抄訳

あらゆる事物には二つの柄がある。
一つは掴み得る柄であり、もう一つは掴み得ない柄である。
たとえば、お前の兄弟がお前に対して何か苦しめる様なことをしたならば、お前は彼に苦しめられたなどと思ってはいけない。
これはお前が掴むべきでない柄である。
彼はお前の兄弟である。
故にお前は幼時からの親しき者という柄で持たなくてはならぬ。
さすればお前は掴み得る正しき柄で握ったのである。

出典・参考・引用
カ-ル・ヒルティ著・平田元吉訳「幸福」57/190,エピクテ-ト著・斎木仙酔(延次郎)訳「修養訓」50/105
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