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エピクテトス

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提要[18]

鳥鳴いて不祥の前兆を為すも、汝は之が想像の為に不安の情を起こしてはならぬ。
汝は直に分別心を出し、自らこう思はなければならぬ。
予に対しては何らの前兆でない、只だ予が脆い身体、或いは予が少許の財産、或いはまた予が名誉、或いは予が妻子に対して是れであるのみである。只だ予れ之を欲しさえすれば、所謂不吉の兆も、予には只だ幸福の兆である。何となれば起こるであろう不幸からして利益を得るは、予が力の及ぶ所であるからである、と。

出典・参考・引用
カ-ル・ヒルティ著・平田元吉訳「幸福」40/190
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