エピクテトス
提要[14]
汝じ若し汝の妻子朋友が永久に生活せんことを欲せば、汝は愚人である。
是れ汝が力の及ばざるものを力の及ぶものたらんことを欲し、汝の有にあらざるものを汝の有にせんと欲するからである。
汝は汝の児が過なからんと欲するは、是れ同じく愚である。
是れ汝は過が過たらずして、何か他のものであるを欲するからである。
之に反して汝は汝が出来るもののみを為さば、是れ汝が毫も過たぬという汝の目的を達するものである。
自分が欲するものは之を得、欲せざるものは之を避くることの出来る人は、是れ事物の主というべきである。
誰でも自由であらんことを欲する者は、他のものの力にあることを欲してはならぬ、また恐れてはならぬ。
然らずば彼は此の他者の奴隷である。
- 出典・参考・引用
- カ-ル・ヒルティ著・平田元吉訳「幸福」39/190
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