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范曄

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後漢書-列傳[伏侯宋蔡馮趙牟韋列傳][27]

弘、当に讌見えんけんす、御座の新屏風、列女を図画す、帝、しばしば之を顧視こしす。
弘、かたちを正して言ひて曰く、
未だ徳を好みて色を好む如き者を見ず、と。
帝、即ち為に之を徹す。
笑ひて弘に謂ひて曰く、
義を聞きて則ち服す、可なるか、と。
対へて曰く、
陛下の徳に進む、臣、其の喜びにへず、と。

現代語訳・抄訳

ある時、宋弘が光武帝に謁見した。
御座の近くには新しい屏風が置いてあり、そこには女性達のきらびやかな姿が描いてあった。
宋弘との謁見中、光武帝はしばしばその図を顧みては眺めていた。
その様子に宋弘は容を正して云った。
未だかつて徳を好んでいて色を好むような者を聞いたことが御座いません、と。
すると、光武帝は直ちに屏風を撤去させた。
そして笑いながら宋弘に云った。
義を聞いて正しいと知れば直ちに服する、どうであろうか、と。
宋弘は答えて云った。
陛下が徳へと進まれる、臣にとってこれほどの喜びは御座いません、と。

出典・参考・引用
長澤規矩他「和刻本正史後漢書」(二)p637
関連タグ
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古典
出典
逸話
宋弘
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語句解説

讌見(えんけん)
宴見。君主の暇なときに謁見すること。
顧視(こし)
ふりかえり見ること。
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