范曄
後漢書-列傳[郭符許列傳][8]
孟敏、字は叔達、鉅鹿の楊氏の人なり。
客して太原に居る。
林宗、見て其の意を問ふ。
対へて曰く、
林宗、此れを以て之を異とし、因りて勧めて遊学せしむ。
十年にして名を知れたり、三公、倶に
現代語訳・抄訳
孟敏は字を叔達といい、鉅鹿の楊氏の人であった。
在野にあって太原に住んでいた。
ある時、孟敏は
その様子を見ていた郭林宗は、不思議に思ってその意を尋ねた。
すると孟敏が答えて云った。
割れたものを顧みたとて、何の益もないではないか、と。
郭林宗はその答えに孟敏の異才なるを感じ、学問するように勧めて遊学させた。
十年が経ち、孟敏はその名を轟かす程になった。
その令名に時の実力者達はこぞって家臣にしようと試みたが、孟敏が応じることはなかったという。
- 出典・参考・引用
- 長澤規矩他「和刻本正史後漢書」(三)p1233-1244
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