1. 陸紹珩 >
  2. 酔古堂剣掃 >
  3. 醒部 >
  4. 81
  5. 82
  6. 83
  7. 84
  8. 85
  9. 86
  10. 87
  11. 88
  12. 89
  13. 90
  14. 91
  15. 92
  16. 93
  17. 94
  18. 95
  19. 96

酔古堂剣掃-醒部[91]

このエントリーをはてなブックマークに追加

原文

處事不可不斬截。存心不可不寛舒。持己不可不嚴明。與人不可不和氣。

書き下し文

事を処するには斬截ざんせつならざる可からず、心を存するには寛舒かんじょならざる可からず、己を持するには厳明げんめいならざる可からず、人とともにするには和気ならざる可からず。

現代語訳・抄訳

事を処するには果断果決、心を存するには寛大寛容、己を持するには厳酷精明、人と共にするには和気藹々。

出典・参考・引用
塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」28/315,笹川臨風(種郎)校「酔古堂剣掃訳註」28/385
関連タグ
酔古堂剣掃
陸紹珩
古典
<<  前のページ  |   ランダム   |  次のページ  >>

備考・解説

果断果決は無謀ならずして、見識胆識あるをいう。
寛大寛容は天の普く照らし、地の万物載して動ぜざるが如し。
厳酷精明は己に克ち礼に復ると同じ。
孔子曰く「礼に非ざれば視ること勿れ、礼の非ざれば聴くこと勿れ、礼に非ざれば言こと勿れ、礼に非ざれば動くこと勿れ」と。
和気藹々は身体の調和せるが如し。
王陽明曰く「目は視、耳は聴、手は持、足は行、以て一身の用をなす」と。
相交わりて他を避けず、害せず、望まず、各々その能を致すが故に、よく調和をなす。
真の道は自己胆中の事。

語句解説

斬截(ざんせつ)
切ること。また、決断のはっきりしていること。
寛舒(かんじょ)
寛大。ゆったりしていること。舒はゆるやかの意。
<<  前のページ  |   ランダム   |  次のページ  >>

関連リンク

見識
見識とはその人格、体験、もしくはそこから得た悟りなどによって発せ…
胆識
胆識とは決断力、実行力を有した見識のこと。それは自身の信念に基づ…
孔子
中国の春秋時代の思想家。紀元前551-479年。それまでの原始儒教を体…
王陽明
中国の明代の儒学者で政治家。1472-1528年。陽明は号で、本名は王守…


Page Top