酔古堂剣掃-醒部[87]
原文
花棚石磴。小坐微醺。歌欲獨。尤欲細。茗欲頻。尤欲苦。
書き下し文
歌は
現代語訳・抄訳
花咲き誇る石の坂、少しく座りて少しく酔う。
歌えば独り高らかに、心情最も細やかに。
茶は頻りに勧めて皆と楽しみ、深味最も苦きを欲す。
- 出典・参考・引用
- 塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」28/315,笹川臨風(種郎)校「酔古堂剣掃訳註」27/385
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備考・解説
詩歌は志気心情を吐露し、茶は一期一会の心を欲す。
語句解説
- 石磴(せきとう)
- 石隥。石段。石のある坂道。
- 微醺(びくん)
- 微酔。ほろ酔い。少し酒に酔うこと。
- 茗(めい)
- 茶の芽。茶。新芽が茶で、おそく摘んだものを茗という。
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