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酔古堂剣掃-醒部[85]

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原文

憂疑杯底弓蛇。雙眉且展。得失夢中蕉鹿。兩脚且忙。

書き下し文

憂疑ゆうぎ杯底の弓蛇はいていのきゅうだ双眉そうび且つぶ。
得失は夢中の蕉鹿むちゅうのしょうろく両脚りょうあし且つ忙し。

現代語訳・抄訳

憂いや疑いは酒杯の中に映る蛇に過ぎず、そうと知れば両眉晴れるを得ん。
得失は夢に鹿を隠すに同じ、そうと知れば固執せずして前進あるのみ。

出典・参考・引用
塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」27/315,笹川臨風(種郎)校「酔古堂剣掃訳註」26/385
関連タグ
酔古堂剣掃
陸紹珩
古典
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備考・解説

杯底の弓蛇は、杯中の蛇影の故事(晋書・楽広伝)。
酒杯の中に蛇をみた男が心を病んだが、実は壁に掛けてあった角弓の蛇の画が映っただけで、これを知って男の憂いはすぐに癒えたという。
夢中の蕉鹿は、蕉鹿の夢の故事(列子・周穆王篇)。
鄭の人が鹿を倒して見つからないように芭蕉の葉で隠したところ、その場所が分からなくなり、男は夢と為してあきらめたという。

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関連リンク

杯中の蛇影
疑えば何にでも気を病むようになること。何でもないことに気に病んで…
蕉鹿の夢
得失の儚いことを例えた言葉。また、失ったものに執着しないことの例…


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