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范曄

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後漢書-列傳[卓魯魏劉列傳][43]

霊帝の初め、徴されて太中大夫を拝し、華光殿に侍講す。
侍中に遷り、衣一襲を賜ふ。
屯騎校尉に転じ、宗正に遷り、光禄勲に転ず。
嘉平五年、許訓に代て大尉と為る。
霊帝頗る学芸を好み、寛を引見する毎に、常に経を講ぜしむ。
寛、嘗て座するに於いて酒を被りて睡伏す。
帝問ふ、
大尉酔へるや、と。
寛仰ぎ対へて曰く、
臣敢へて酔わざらん、但だ任重にして責大なり、憂心酔へるが如し、と。
帝其の言を重しとす。

現代語訳・抄訳

霊帝の初め、劉寛は召されて太中大夫となり、華光殿で帝に学問を講義することになった。
やがて侍中へと昇進し、衣一着を賜り、更に屯騎校尉へと転じ、宗正へと昇進して光禄勲に転じた。
嘉平五年には許訓に代って大尉にまで昇進した。
霊帝はとても学芸を好んで劉寛を引見する度に経書の講義を命じた。
ある時、劉寛が酒の席において酒を被って眠ったことがあった。
それを見た霊帝が問う。
大尉、酔ったのか、と。
すると劉寛が答えて云った。
どうして酔わずにおられましょうか、臣の任は重くして責は大なるものです。それを思えば、如何にすれば国が良くなるかと憂う心で酔わざるおえません、と。
霊帝はこれを聞いて感服したという。

出典・参考・引用
長澤規矩他「和刻本正史後漢書」(二)p630
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劉寛
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